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『七十四秒の旋律と孤独』ロボットの視点で描かれるSF小説を紹介

SF小説は私自身どちらかというと避けているジャンル。

そんな私がSF小説っておもしろい!と思った『七十四秒の旋律と孤独』を紹介させていただきます。

 

小説の表紙にもあるように、ロボットが主人公です。
なるべく控えるようにはしていますが、若干のネタバレあります。

『七十四秒の旋律と孤独』はどういう本?

宇宙

2020年12月に発売

あらすじ

宇宙船を警備する人工知性(マ・フ)の紅葉の葛藤と、宇宙空間でワープする際に生じる空白の七十四秒間のできごとを描いた第八回創元SF短編賞受賞作「七十四秒の旋律と孤独」をはじめ、人類が滅亡したあとの宇宙で、人間の遺した教えて掟に従って宇宙を観測し続けるマ・フたちの日々を綴る連作〈マ・フ クロニクル〉の全六編を収録

(本のカバーより抜粋)

 

遠い未来のロボットと、人間たちのお話です。

 

ボリュームや難易度

表記があるのは298ページまで。

1文字1文字大きくはないので、読むのにそれなりの時間がかかると思います。

 

私がもともとSF小説は読まない方ということもあるかと思いますが、初めの方は世界観に入り込むまで時間がかかり、すんなり読めるようになったのは4分の1程度読み終えた辺りでした。

主人公がヒトではないので、体の構造の描写等は想像力が必要となります。

 

著者 久永実木彦について

人とロボット

久永実木彦(ひさなが みきひこ)

2017年、久永み公彦名義で応募した「七十四秒の旋律と孤独」で第8回創元SF短編賞を受賞。受賞を機に筆名を現在の久永実木彦にあらため、SF作品を中心に作家活動を行う。2019年より、小説執筆の傍ら、オーディオブック配信サービスのKikubonにてインターネットラジオ番組「読んで実木彦」のパーソナリティーを務める。

Wikipediaより

今作品がデビュー作です。

Twitter

 

七十四秒の旋律と孤独を読んで

小説

一部ネタバレ含みますので注意してください。

 

『新刊』ということだけで手に取った本。
私は恋愛小説や生き方などをテーマにした現実味を感じられる本を読むことが多く、SF小説は避けてきたジャンルでした。

 

実際、表題作である、『七十四秒の旋律と孤独』の短編を読んだ時点では、物語の世界線を想像するのに必死で、もう読むのをやめようかと思ったほど。(※物語うんぬんというよりは私のただの理解力不足の問題です。実際、見かけたのは良かったという高レビューばかりです)

 

それでもせっかく手に取ったのだし、というのと、何より言葉の選び方というか、文章の選び方がとても好みで、どうしたらこんな文章が書けるんだろう!というところが大きく、連作『マ・フ クロニクル』を読み進めました。

 

止めなくて正解!

どんどんと物語に引き込まれていき、続きが気になる気になる!

気が付けば、時間の許す限り読み進め、数日で読破しました。

 

『マ・フ クロニクル』はナサニエルというロボットを中心に話が進んでいきます。

自分たちはヒトによって創られた。しかし、ヒトの姿はどこにもなく、一万年変わらない日々を送ってきた。

創造主であるヒトの手によって作成された聖典(ドキュメント)に基づいて、8体のマ・フ達が共に生活をしている。

ロボットだから、というべきか、聖典の守りを破ることなく生活している彼ら。特別な行動や存在になることは許されない。

 

少なくともロボットといえば、感情のもたない、個体差もないもの、という印象を持つ人がほとんどだと思う。

しかし、彼らの中では少なくとも感情はあるし、個性もある。

 

特に変化のない暮らしの中でも、1万年も過ごしていれば何かしらは起こるわけで…。

感情をむき出しにすることはなかったが、様々なことが起こっていく中での、8体のロボットの心の移ろいゆく様は人間らしさを感じます。

 

3章から物語は大きく動き、ナサニエルたちの喜びや悲しみ、葛藤が、読み手の私の心を揺さぶります。

相手との関係性がうまくいかなかったり、そもそも自分たちではどうしようもない、自然面でもいろいろなことがうまく立ちいかなくなり、胸がぎゅっと締め付けられる切ない場面も多く。

ひとりひとり(ロボットだからひとりではないけど)のロボットにも感情移入してしまい、何度ハッピーエンドを熱望したことか。目の前にいたら彼ら全員を抱きしめてあげたいくらい愛しくなりました。

 

 

ヒトによって創られたロボットのお話。今やAIの人工知能が発達してきて、それが当たり前の世界になっている。

 

何万年後の世界、むしろ数年後の未来でさえ想像がつかないですが、ヒトVSロボットの構図にならないよう(もちろんヒトvsヒトもですが)、穏やかに暮らせる世界であってほしいなと思いました。

 

 

私の紹介だけでは伝えきれていない部分もたくさんあると思います。

SFが好きな方はもちろん、そうでない方にもチャレンジして欲しい1冊です。

コメント

  1. こんばんは

    七十四の旋律と孤独、面白そうですね。
    ロボットだけの世界、怖いような、現実になりそうな
    ちょっと複雑な気分ですね。
    ロボットにも、感情が芽生える時が来るかもしれません。
    その時、我々人間は、生き残っているのでしょうか(笑)
    想像が色々と膨らみます。

    また、のぞきにきます。

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